Azel's Note

ある高校生の数学ノート。

複素数平面の図形問題を初等幾何で解決する小ネタ

複素数平面は幾何問題の処理において問答無用の強さを発揮します。

最大最小問題なら、極形式を用いて強引に三角関数の最大最小問題に帰着させることが出来るし、証明問題(特に直交関係の証明)は、各点を複素平面上の位置ベクトルとして扱うことでただの計算問題へ帰着させることのできる恐ろしい武器です。

問題文の設定に一切複素数が絡まなくても、「確実に」解けることが解法選択の絶対条件とされる大学入試では、三角比や初等幾何では手を出しづらい場合は複素平面を用いて解決するのが定石となっているようです。

実際、いざ自分が受験生となった今では、こういう計算力だけでなんとかなる解法の安定感は何にも代えがたい笑。

しかし、中学校で習うような素朴な方法もまた面白いと思うのです。

今日扱うのは、複素平面を用いて解くことが推奨されるような、大学入試の図形問題を初等幾何で解決してみるという小ネタです。

任意の四角形ABCDに対し、その各辺を斜辺とする直角二等辺三角形\triangle PAB ,\triangle QBC, \triangle RCD, \triangle SDAの頂点P,Q,R,Sを四角形ABCDの外部にとる。
PR = SQ,PR \perp SQを示せ。

これは随分前に高校の補講で扱った問題。出典は旭川医科大学だったような気がします。

数IIIの補講だから、当然先生は複素平面を活用して色々問題を解くわけですが、僕は暇を持て余して片っ端から初等幾何的に解いた。その結果が以下の解法。


・初等幾何による解法

f:id:AzelAlbarn666:20170624180435j:plain

一方の対角線の中点と各辺の中点を考えたとき、中点連結定理と直角二等辺三角形の性質から、図の黄緑色の三角形は互いに合同であり、対応する辺のなす角は直角である。

故に、PR=QS,PR \perp QSが示された。


なかなか簡潔でしょう。これが初等幾何の醍醐味です。

物好きな人が居たら、同様の手法が他の問題にも通用するか試してみてください。